2015めぐみ講演会(一般公開)

「憲法9条、日米安保条約、国連憲章」
ー戦後日本の安全保障に関する法的枠組みー

弁護士
         佐藤 容子 

  神戸女学院の卒業生で、弁護士の佐藤容子先生に、戦後日本の安全保障について、
お話して頂きました。まさに今、国会で安全保障法制について審議が行われているということもあり、61名の方が参加されました。
 日本の安全保障は、タイトルにもなっている3つの法規が一体となって機能していること、昨年閣議決定された集団的自衛権は、国連憲章にある言葉から出発していることを話され、その国連憲章の成り立ちや、第二次世界大戦後の各国の動きなども、わかりやすく解説して下さいました。スイスが「武装中立国」であること、かつて中立宣言をしていたベルギーやフィンランドが攻め込まれたことにも言及され、安全保障の問題は一筋縄ではいかないと強調されました。大国にはさまれた国として生きていくには、時には「蛇のようにさかしく」あるべきこと、また、ご自身の弁護士活動から学んだこととして、ある程度の妥協も必要ではないかと述べられ、今後憲法9条をどうすべきか、ロシアとの領土問題、アメリカとのつき合い方などについても、誰かに先導されることなく、自分の頭で考えて判断するきっかけにして下さいと、締めくくられました。
 講演風景