会長メッセージ
石割 初子
「めぐみへの応答」を受け継いで
皆様には日頃より神戸女学院めぐみ会の活動に対してご理解、ご支援をいただき誠に
ありがとうございます。めぐみ会は設立より本年で118年、会員数31,771名(2010年4月現在)
となりました。
2008年12月1日に公益法人制度改革関連3法が施行され、現在めぐみ会は新しい公益
法人制度のもと、「特例民法法人」となっています。これに先立つ2007年度第2回通常総会
では公益社団法人移行を目指すという決議をなし、それを受けて移行への準備を進めて
まいりました。本年夏の申請を目指して現在定款変更案をはじめとする書類を整えている
ところです。
めぐみ会は1892年に同窓会として創立されましたが、早くもその翌年には募金を始め、
在校生のための奨学金を設けています。また、1933年の神戸女学院岡田山キャンパス移
転に際してその校地を提供したのは当時の同窓会でした。1929年に「社団法人神戸女学
院同窓会」として認可を受けたのは、そのような活動が公益に資するものと認められたと
いうことでしょう。爾来80年余、私たちは一貫して公益法人としての歩みを続けてきました。
私たちが現在も神戸女学院の教育振興を公益事業と位置づけているのは、日本の中等・
高等教育の重要な役目を担い、優れた教育を成し、優れた後輩たちを社会に送り出して
いる神戸女学院を支援することが社会に貢献することであると考えるからです。
2000年には名称を現在の「神戸女学院教育文化振興めぐみ会」に変更しましたが、
「めぐみ」という名称は、私たちが母校神戸女学院で与えられた有形無形の賜を神からの
大いなる「めぐみ」と受 け止め、それに対する感謝を他者に返していこうという姿勢を表し
ています。それは、先輩たちが、親睦を主な目的とする単なる「同窓会」ではなく、「わたし
があなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」というキリストの教え
を実践しようとこの会を受け継いで守ってこられたことに他なりません。私たちは公益社団
法人への移行が、そのようなめぐみ会の理念を引き継ぐことだと考えています。今後はま
すます広く社会全体に目を向け、活動を広げていく所存です。
本年度もめぐみ会では会員の篤い志を公益事業として表していこうと、めぐみ公開講座
をすべて 一般公開で開催いたします。このホームページからのお申し込みもできますので、
皆様お誘い合わせの上ご参加くださいませ。また各支部における講演会等にも地域の
皆様のご参加をお待ち申し上げます。
* 2010めぐみ講演会
6月9日(水)講師:内田 樹氏
10月2日(土)講師:茂木健一郎氏
* アートセミナー
“上田秋成の描く女の情念” 全2回 講師:森田雅也氏
“大航海時代後の美術” 全3回 講師:岡田裕成氏
* キリスト教セミナー
“現代アメリカ・キリスト教の源流” 全3回講師:森 孝一氏
* 各教室: 音楽教室 英語教室
* 講話会・会員合同追悼会 11月11日(木)
最後になりましたが、微力ながら引き続き会長の重責を担わせていただいております。
皆様のお支えとご協力を心よりお願い申し上げてご挨拶といたします。