めぐみ講演会

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講演報告 三島有紀子氏「映画の国の住人になるために 〜映画制作の仕事〜」

2020めぐみ講演会(一般公開)講演報告

「映画の国の住人になるために 〜映画制作の仕事〜」

2020年10月31日(土)13:30~15:00
講師: 映画監督/Film maker 三島 有紀子氏
ナビゲーター:毎日放送東京制作局制作部プロデューサー 古田 涼子氏

 10月31日神戸女学院講堂において、神戸女学院大学の卒業生である、映画監督 三島有紀子氏をお迎えし、「映画の国の住人になるため」と題して講演会が開催されました。新型コロナ感染予防の為、全員マスク着用、検温、換気を良くする、スペースを空けての配席など最大限の配慮をし、当日は160名の受講者をお迎えしました。
 初めに三島氏が監督された映画の内、4作品「しあわせのパン」、「繕い裁つ人」、「幼な子われらに生まれ」、そして最新作「Red」の抜粋映像を拝見し、それぞれの作品作成時の興味深いエピソードを伺いました。特に「繕い裁つ人」では本学院の図書館がロケ地となり、光を取り入れた美しい映像に貢献しています。三島さんの美意識は学生時代を過ごした女学院の建築から作られたと話されました。大学の映画サークルでの友人であった三島さんと古田さんのお話は終始和やかで、映画に興味を持ち始めたきっかけ、映画監督のお仕事内容など興味深い話題満載。あっという間の1時間半でした。

 11月12日(木)~11月30日(月)まで本講演の動画配信を致しますので、チケットを購入したが当日来場されなかった方、当日参加した方で再度映像をご覧になりたい方はこの期間QRコードまたは検索サイトからアクセスできます。どうぞご覧ください。

 
                       開演前


 
     

 

 

「神戸女学院めぐみ教育基金」招聘教員による特別講演会報告    2019年12月5日
''Seamus Heaney: Building a Life in Poetry''
    講師 神戸女学院大学文学部英文学科客員教授 Iain Twiddy氏

ノーベル賞受賞詩人、シェーマス ヒーニーの詩人としての生涯をとおし、Twiddy先生に「詩の中で人生を築く」をテーマにご講演いただきました。ヒーニーの詩の世界には、書かれた場所やそこで起こったことが、深くかかわっております。幼少期からの彼の人生をたどりながら、彼の人生を形作ったもの、たとえば家族や他者とのかかわり、幼少期と教育、結婚と悲嘆、平和と戦争、田舎と都会、そして環境などへの関心が、どのように彼の詩の中の人生を構築しているかを、アイルランドの置かれた時代背景も含めて解説していただきました。

講演会後の茶話会には13名の方が残られ、Twiddy先生と談笑する機会を持ちました。講演会の内容はレベルが高く、 、先生の流れるような英語に、みんな学生時代よろしく必死に耳を傾けましたが、茶話会では終始和やかな雰囲気で、先生も参加者ひとりひとりの質問に丁寧に答えてくださり、和気あいあいとした中で終了いたしました。

ヒーニーは1939年、北アイルランドのデリーに9人兄弟の長男として生まれ、故郷の牧場、沼地、川、湖などの景観は、ヒーニーの初期の多くの作品に登場します。「中世以来本質的に変化のない農業生活」でのキッチン作業を描写した“Sunlight”、4歳で交通事故死した弟へのエレジーである”Mid-term Break”(中間休み)、また、沼地の多い故郷のピート掘りの様子が描かれている”Digging”など、先生ご自身の朗読に聞き入りながら、プロジェクターで当時の写真を見て理解を深めました。

その他にもヒーニーが関心を持っていた建築を取り上げた詩、“Scaffolding”(足場)や、”Storm on the Island”、肉体労働を描写した”The Forge”(鍛冶場)や”Thatcher”(屋根葺き職人)、アイルランド独特の発音の地名をテーマにしたAnahorish”(アナホリッシュ)や”Broagh”(アイルランド人は「ブロッホ」イギリス人は「ブロウ」と発音する)などを朗読してくださり、ヒーニーが1972年に起こった「血の日曜日事件」に衝撃を受けて、南アイルランドに移住して詩作に専念するようになったこと、1981年のIRA(アイルランド共和軍)メンバーの刑務所内でのハンスト死、ダブリンのクイーンズ大学への奉職や両親の死がヒーニーにどのような影響を与えたか、また彼が自身の社会的立場をどう考えていたかなどを、詩作に励んだ小屋や、戦禍のベルファーストの写真なども交えながらお話しくださいました。

詩集“The Spirit Level”(水準器)に収められている、”St. Kevin and the Blackbird”(聖ケヴィンとクロウタドリ)は、手の上に鳥が巣を作り始めたので、ヒナが巣立つまでじっとしていたという聖ケヴィンの伝説に基づく詩ですが、小さな小屋の窓から両手を突き出している聖ケヴィンの絵が印象的でした。”In the Attik”(屋根裏)と、ヒーニーの最後の詩集“Human Chain”に収められた”A Kite for Aibhin”(アイヴィーンの凧)においては、詩が死や死別に対処するための要塞をどのように構築することができるかなどについての考察があり、またヒーニーにまつわる場所として”Walk on Air against your better Judgement”という詩の文言が刻まれた墓碑の写真などをご紹介くださいました。また、ヒーニーが亡くなる直前、妻にラテン語で書き残した”noli timere”という言葉が、ヒーニーの初期の作品““Scaffolding”の中で彼女に語る“Never fear”と同じであるところから、夫婦の愛の構築の信念は50年にわたって変わらなかっとお話しくださいました。

 

 

 

 

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